Xstrada V7.0 のリリース
はじめに
今般、Javaワークフローコア製品 Xstrada V7.0(v7.0.0)をリリースしました。
本バージョンは、HTML5対応を行い、IE以外のブラウザでも動作可能になっております。
また、PCと同一の画面であれば、モバイルオプション無しでもモバイル端末で利用可能です。

以降に、新しい機能や修正内容について記載しておりますので、より一層のご活用をお願いいたします。
基本動作環境
サーバ
分類 製品
OS Windows Server 2012 R2 Standard
Windows Server 2012 Standard
Windows Server 2008 R2 Standard (SP1以上)
Java Java SE 8 (u92以上)
WAS Apache Tomcat 8.0 (8.0.35以上)
WebSphere Application Server 8.5.5 Liberty Core (8.5.5.9以上)
RDBMS
(JDBCドライバタイプ4)
Oracle Database 12c Release 1 Standard Edition (12.1.0.2.0以上)
※ キャラクタセットは「AL32UTF8」または「JA16SJISTILDE」
Oracle Database 11g Release 2 Standard Edition (11.2.0.4.0以上)
※ キャラクタセットは「AL32UTF8」または「JA16SJISTILDE」
SQL Server 2014 Standard Edition (SP1以上)
※ 照合順序は「Japanese_XJIS_100_BIN2」
SQL Server 2012 Standard Edition (SP3以上)
※ 照合順序は「Japanese_XJIS_100_BIN2」
クライアント
分類 OS ブラウザ
PC Windows 10 Pro
Windows 8.1 Pro (※1)
Windows 7 Professional (SP1以上)
Internet Explorer 11 (※2)
Chrome (最新版)
Firefox (最新版)
Mac OS X El Capitan
Safari 9.1
モバイル (※3) iOS9
iOS8(8.1.1以降)
Safari (OS標準版)
Android 5.1
Android 5.0
Android 4.4
Chrome (最新版)
(※1) デスクトップのIEのみ利用可能(モダンUIのIEには未対応)、及び FORMWRITER使用有無に関わらずIEのActiveX有効化が必要です。
(※2) Windowsに Administrator ユーザでログインし、Internet Explorer で本システムを利用する場合、Internet Explorerの制限([KB2909974]Internet Explorer 11 をビルトイン Administrator で使用すると、名前付きのウィンドウの名前が認識されない)により、ウインドウ遷移が正しく機能しません。下記いずれかの方法で回避をお願いします。
  • Administrator ユーザ以外のユーザでログインする
    Administrator ユーザ以外のユーザであれば、管理権限を持つ(Administratorsグループに所属する)ユーザでも問題ありません。
  • セキュリティポリシーを変更する
    こちらの回避策にある手順でセキュリティポリシーを変更します。
(※3) モバイルで、PCと同じデスクトップ画面で利用する際はそのまま利用可能ですが、モバイル専用画面を作成して利用する際はオプションライセンスが必要となります。
また、いずれの場合もモバイル端末では管理メニューは利用できません。

FORMWRITER利用時 (32ビット版のIEのみ対応)
Microsoft Excel 2016
Microsoft Excel 2013 (SP1以上)
  • FORMWRITER利用者のクライアントにMicrosoft Excelがインストールされていない場合、申請書から転記した内容の印刷は可能ですが、印刷用デザインファイルに設定された計算式やグラフなどは印刷結果に反映されません。
  • デザインファイルのファイル形式に"xlsx"を使用する場合はセルの名称の長さに4文字以上の制限があります。
新機能と機能拡張
本バージョンで追加または拡張した機能です。

  1. 操性・運用の向上
    • 稼働環境の更新
      稼働環境を更新しました。
      <新規対応>
      ・Mac OS X El Capitan
      ・Chrome (Windows版)
      ・Firefox (Windows版)
      ・Safari (Mac版)
      <対応終了>
      ・Java SE 7
      ・Apache Tomcat 7.0
      ・WebSphere Application Server 8.5 / 8.5.5
      ・Microsoft Excel 2007 / 2010
    • IE以外のブラウザサポート
      出力するHTMLからIE固有のものを除き標準化するとともに、HTML5に全面的に書き換えました。
      それにより、モバイルを含む、IE以外のブラウザでの利用が可能になりました。
      モバイル端末でも、PCと同一の画面であれば、オプション無しで利用可能です。

      Chromeの表示例 Firefoxの表示例
      Mac Safariの表示例 iPadの表示例
    • フレームダイアログの実装
      旧バージョンで使用していたモーダルダイアログはサポートしていないブラウザもあるため、CSSとインラインフレームを用いてモーダルダイアログのように動作する仕組みを実装しました(本システムでは「フレームダイアログ」と呼びます)。
      これにより、全てのブラウザで共通して、従来のモーダルダイアログに近い操作が可能になっています。
    • 使用ブラウザの制限
      多数のブラウザに対応しましたが、都合により使わせたくないブラウザがある場合、そのブラウザからのログインを無効にすることが可能です。
      ログイン可否の判断はブラウザの種類だけではなく、バージョンによる判断も可能です。
    • ドラック&ドロップによる添付ファイルの追加
      申請書に添付ファイルを追加する時、ドラック&ドロップによるファイルのアップロードに対応しました。
    • HTMLメールの送信
      HTMLメールの送信に対応しました。文字の色や大きさを変えたり、表などを含んだ見やすいメールの送信ができます。
      HTMLメールを表示することのできないメールソフトの利用者向けに、代替のテキストも同時に指定することができます。
    • サーバファイルの機能追加
      WASサーバ側のファイルにアクセスできるサーバファイル機能ですが、従来のファイル一覧の表示、ファイルのダウンロードに加えて、下記の機能を追加しました。
      ・ディレクトリの作成
      ・ディレクトリの削除
      ・ファイルのアップロード
      ・ファイルの削除
      ・操作ログの記録
      また、個々の機能の使用可否、権限の設定も可能です。
    • 承認者から申請者の除外
      承認者から申請者(代理含む)を除外する設定を追加しました。
      この設定(アクティビティ単位)を有効にすると、承認者として申請者が含まれていた場合は除外され、追加承認者、代理承認者としても、申請者(代理含む)を設定することができなくなります。
      (ただし、承認者としてグループが指定してあり、そのメンバーに申請者が含まれていた場合、及びメンバーの代理に設定されていた場合は除外できません)
    • 申請書を編集中のユーザ名表示
      申請書を開いたとき、他のユーザが編集中の場合は 「他のユーザが編集中」と表示されていましたが「XXXさんが編集中」のようにユーザ名を表示するようにしました。
      (設定で以前の匿名表示に戻すことも可能です)
    • ユーザ毎のログイン認証方法の指定
      フォーム認証のとき、ユーザ毎に異なるログイン認証方法をとれるようにしました。
      例えば、一般ユーザはLDAP認証、LDAPサーバに未登録の特別なIDの管理ユーザはDB認証にすることができます。
    • 追加アクティビティの複数追加
      追加アクティビティを複数追加できるようにしました。
    • マスタメンテで、XMLデータのオンデマンド読み込み
      マスタメンテで申請書データ等のXML列を含むデータを表示すると、データが大きいために表示に時間がかかったりすることがありました。
      本バージョンからは一覧表示時点ではXMLデータは読み込まず、クリックして編集ダイアログで開くときにデータを読み込みます。
    • ガイド登録機能の追加
      PDF等で作成した操作ガイドなどを、登録、表示できる画面を追加しました。
      同じガイドを会社毎に異なる内容で登録することも可能です。
    • コネクションプールに最大コネクション数の指定
      コネクションプールの設定でプール数が足りなくなったときに、すぐに(または一定時間待った後に)、新規にコネクションを作成する設定ができます。
      そのとき、新規に作成するコネクション数には上限が無く、場合によってはデータベース側の最大接続数を上回りエラーになる場合がありました。
      本機能により、そのようなエラーを回避できます。
    • スレッドダンプの取得
      本システムが稼働しているWAS、及び、ジョブサービスのスレッドダンプを画面上から取得することができます。トラブル時の原因究明に利用できます。
  2. 開発キットの強化
    • 動的なポップアップメニューの表示
      事前の<op:popupmenu>タグによるメニュー項目の定義無しに、JavaScriptのみで動的にポップアップメニューの表示を行う f_popupMenu() 関数を追加しました。
    • JDBC標準メソッドを使用したLOBの書きこみ
      JDBC標準のLOBオブジェクト(java.sql.Blob/java.sql.Clob)や、ストリーム(InputStream/Reader)を使ったLOBの書き込みメソッドを使用できるようにしました。
  3. セキュリティの強化
    • 申請書リンクのURLの暗号化
      承認依頼メールなどに付与される申請書を開くURLリンクを、暗号化しました。
      旧バージョンのURLリンクでも、実際には申請書を開く前にログインが必要になるため悪用は難しかったのですが、申請書IDなどのパラメータ内容を隠すことでより安全性を高めています。
      ※旧バージョンで作成されたURLリンクは、本バージョンでは無効になりますのでご注意ください(該当申請書が開かないだけでエラーにはなりません)。
修正内容
本バージョンで修正した内容です。

  • アドバンスド・シェアードモードで、グループメンバーの担当所属グループ設定時の会社絞り込み
    アドバンスド・シェアードモードで、グループメンバーの担当所属グループ設定時に、選択対象の所属グループ一覧が会社で絞り込まれていないのを修正しました。
  • 他ブラウザから強制的にロック解除された申請書の再オープン
    他ブラウザから強制的に申請書のロックを解除された場合、その申請書ウインドウを閉じて再オープンする必要があります。
    そのとき、ウインドウを×で閉じると、同じ申請書を再オープンしてもロックが取得できないのを修正しました。
    (なお、修正前でもウインドウを×で閉じずに、閉じるボタンから、保存せずに閉じれば、この現象は発生しません)
制限事項・注意事項
  1. ライセンスファイルの変更
    本バージョンではV7.0用のライセンスファイルが必要です。それ以前のバージョンのライセンスファイルは使用できません。
    バージョンアップの際には新たにライセンスファイルの発行を受け、入れ替えて下さい。
  2. 旧バージョンとの互換性
    • 本システムがHTML5になったことにより、申請書JSPをはじめとするお客様向けに作成したモジュールもHTML5に変更する必要があります。
      Java部分の変更はほとんどありませんが、HTML/JavaScript/CSSのクライアントサイドのテスト・変更が必要になります。
      提供する変更点一覧を参考に、変更を行って下さい。
    • RDBのテーブル、ビューの変更が必要です。
      RDBに既に存在するデータの内容については互換がありますが、テーブルやビュー(またはシノニム)の変更が必要です。
      テーブルの変更、ビュー(シノニム)の変更は提供するコンバートSQLで行って下さい。
    • 以前のシステムでエンジンのクラスを継承してカスタマイズクラスを作成されている場合やエンジンのAPIを使用している申請書など、エンジンのクラスやメソッドを変更した影響により、これらの設計に対して修正が必要になる可能性があります。
      該当するお客様ではバージョンアップの際、再コンパイルや実機での動作確認をお願いいたします。
      詳しくは弊社担当者へ問い合わせ下さい。



2016年7月
株式会社オフィスパーク
企画本部